再会編〜序章〜

 都市を守る四方門の一つ、ノンビナス門をくぐればここは四大大国のひと つエルディス。第83代カルバード王の納める国である。城下町は見渡す限 り人であふれていた。

 季節はこれから夏本番である。生温い風を受け、自身を照らす熱い光を浴 びながら、人ごみをぬぐうように一人の少女が歩いている。

 肩の出る服にズボン。腰に巻くスカートは、右に深くスリットが入り、正 面に十字の模様がある。布袋の口を紐で絞(しぼ)り、その紐を右肩にかけ る形で背に背負う。


(あれが城か〜)

 人通りの多い通りのはるか先に、そびえたつ城が見える。


「てか、遠くない?」
 声に出しても距離がちぢまるわけもなく。


「まあ、用なんかないけど」
 一介の旅人が行く所ではない。


(宿決めて、その後どうしよ)

 日の光をいっぱいに浴びたようなオレンジ色の髪。

 肩まで伸ばした髪が歩くたび風に揺れるのを感じながら、


旅人エアリー・リールは考える。

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