第十一世  私は、お人よしの勇者じゃない

「……………」
 案の定、その部屋にはいない。俺の気配にも気づかない ほど熟睡している二乃と二架。
「………」
 十音の、部屋に行った。


かちゃ
 ゆっくりとノブを回して、部屋に入った。――――すで に、日は昇っているが、カーテンが閉められていて薄暗い。
「今日は逃げなかったのか?」
 部屋の中心に歩いていって言うと、後ろで、十音が動い たのがわかった。

「説明して」

「たぶん、君が想像しているのとそう変わらないよ」
「早く!!!」
「“十音”は、三ヶ月前に殺された」
 ――――――誰かに。
「「元」には、“餌”を与え続けなければ世界が……」
「私の記憶よ!! 私がこれまで生きてきた記憶! 誰かに、 渡したりしない」
「十音……」
「記憶がなければ自分を疑う。根っこのない人生なんてまっ ぴら!!」

「そうしなければ、世界が滅びるとしても?」
「冗談じゃないわ!! 私の記憶で世界が救われる!!? そのために犠牲になれ? 何でよ! 第一! 私の記憶がなけれ ば滅びる世界なんて滅んでもいい!! 世界のために犠牲に なれと! とんだ茶番ね!! ―――すごく、いいことのよ うに聞こえるけど!! 私は! ――――――」
 自分自身に手を当てる。

「私は、―――――剣を持って村に来ただけで勇者と崇めら れて! そのまま悪を倒しに行くようなお人よしの勇者じゃ ない!」
 ゆっくりと、息をついた。

「…………自分の記憶よ、誰かに渡したりしない!!!  たとえ世界と引き換えでも」


「――――――――言ったな」

「「!!」」
 声に二人とも驚いて、振り返った。
「っ!!」
 例のごとく突然現れた王は、私のあごをつかんで目を合わ させた。
「後悔しないことだな。」
「?」
 何に? どこに? だって、ここは私の世界じゃない。

「来い」
 それだけ四利に言うと、王は部屋を後にした。
「一瀬!!」
 あわてて、四利が私の腕を掴み引っ張りながら後を追う。

―――――――もう、帰りたい。



・・・絶対展開が速い・・・(汗)
大丈夫でしょうか?意味がわからないとか、ありましたら遠慮なくご連絡を。
でも、思うんですよね。何で旅の剣士とか、勇者とか、
なんであんなにあっさり村人のお願い聞いてくれるのか?そして、退治してくるし。
あ、余談・・・イメージぶち壊し?



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