02*騎士団の調査結果*


 我が国には「セフト」と言う森がある。
 魔物が襲ってこず、濃い瘴気もなく人々が暮らすのには最適な場所である。首都にすべきだという案も出たが、王都から離れているためあまり現実的ではなかった。
 初めて赴いた時は本当におどろいた。セフトの森は本当に魔物がおらず、むしろ瘴気中和に必要な薬草が多々自生していた。泉の水もそのまま飲めるし、木の実も食べられるそんな夢のような場所には、すでに村があった。
 新しい住民を受け入れない閉鎖的な村。
 武力行使も考えたが、なぜセフトがあのように神聖な場所であるのかわからない以上、場が崩れては困る。
 しかも、住人はここがどれだけ恵まれているのか理解がないため……もう少し交流というものをだな……
 まぁ確かにこれだけの恵みがあれば必要なかろう。今までよく姿を保ってきたものだ。
 話がそれてきたが、とにかく、わが王都の騎士団は隊員を派遣し、セフトの森、並びに隣接したパラスの村を警備し続けてきた。

 王は新しく費用をかけ、パラスの村の近くに拠点を作った。見張り塔、壁、住居、訓練所、馬屋、台所、そして研究施設。などなど。騎士団が二つは入る大きさで、もはや町と言ってもいいほどの施設には、日々セフトを警備、観察する騎士団が、配備された。
 ――もちろん、住民にもこのことを説明したのだが、森の中に住民たちは、森の外での出来事には、なんの関心も示さなかった。
 お前たちが住んでいる場所は、セフトでも王都側の本当に森の入り口に近い場所で、セフトの広さはその十倍はあり、森の向こうには侵入を阻むような険しい山、また、側面の谷の下には雨水が流れるであろう川が周囲を囲っている。済むのであればこれほど適切な場所はないだろう。
 なんてことも知らなかった。
 本当に、パラスの村の住民の、セフトについての関心のなさは、いったいどういうことなんだ。
 まぁ住民に反対されても面倒だ。私はそう片付けた。のだが。

 ある日、そうそれは私がこの村の警備のためその拠点に滞在することになった、二年目のことだった。
 村から、魔物が出てきたのだ。

2017.03.12

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