04*騎士団のご活躍により?*


 森から魔物が出てきた。まさか、セフトに何か? そもそもセフトに魔物がいたとすれば、いったいなぜパラスの村は無事で……
 部下の報告を受けてすぐに監視塔に上がった。……なんだ、あれは……女か?
 のそのそ森に戻っていく魔物に手を伸ばすように、まるで声をかけようとするかのように伸ばしていた腕を下した影が、歩き始める。
 支持を出した。パラスの村に向かい安全を確かめる部隊を出発させる。魔物がいるようなら討伐も行うように。
 普段なら、真っ先にパラスの村に向かっただろう。しかし、責任者を副団長に任せて、私は数人の部下とあの女の影を、追うことにした。

 それは、予感だったのだろうか。

 ――知りたくもない真実を、私は、いずれ知ることになる。



 馬を走らせ、影を追う。近づくほどに、女で間違いないことを知る。
 しかし、様子が変と言えば変だ。一言で言うならば、そう。まるで囚人が切るようなボロ切れに、はだしの足。なぜかところどころ、血がにじむその素肌。――そう、肌の色が透けていた。
 不揃いの黒い髪を肩口で揺らし、どこか赤みがかった黒い瞳が、こちらに気が付いた。
「――待て! どこへ行く?」
 女は、こちらを無視した。

2017.03.14

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