*永遠の先を生きる魔女 *続く物語

 父と祖父はいつか、王都に連れていってくれると、約束をしてくれていた。騎士団を率いた祖父がそこでどんな生活をしていたのか、興味もあった。

 最初に祖父に言われたのは。ピュリファの魔女は極端で、得に「気がついてほしい」などという願望は捨てて必要なことは訴えろだった。

 ――最近はなれていたつもりの僕もさすがに、夜中まで魔物の背に乗って翔けるつもりだったと聞けばおどろきもする。

 とにかくだよ。
 道々何があったかは聞かないで下さい。まさか王都まで来て……

「もーつーかーれーたぁー」
「手が止まってるぞアンリ」
「これくらいでよくない?」
 まぁ確かに抱えきれないほどあるけど……運ぶのは魔物だしなぁ。
「サボったのがばれると起こられるぞ」
「ぅえーい」
 勢いでついて来た妹は、正直父と母と離れることをそこまで意識していなかったと思う。――今になって寂しがられても困るし、言ってもこないが。だからと言って父がついて来る――? 現実的じゃないだろう。あの歳では。
『祖父が亡くなれば、魔女はここを出ていくだろう。そうすれば、お前たちは自由だ』と。
 どちらかと言えば、祖父よりも信仰の薄い父は、祖父の死を迎える悲しみの先に、魔女を失う喜びを持っていた。――昔、魔女と父の間で何かあったらしい。こっそり祖父に告げ口すると、それは父と魔女の問題で、クルト好きにしたらいいと言い出した。
 やりたくないことを無理に続ければ、アンジェ様の迷惑になる。――国王陛下には言っておく。
 別に僕はついて行くよ。――と、その時は言えなかったけど。

 なんでって、だって、そっちのほうが、面白そうだったから。

 だから僕は行くよ。永遠を生きる魔女の側に。

2017.06.11

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