*永遠の先を生きる魔女 *魔女の愛した世界

引きこもりの魔女*魔女の愛した世界

 昔、昔、世界が瘴気で覆われた時、始まりの四人の魔女のうちの一人、ピュリファの魔女の魔女によって瘴気の浄化が進められた。
 しかし瘴気はとどまることを知らず、一度世界のすべては瘴気に、飲まれそうになったという。
 そんな時に魔女は人々の前に現れ、瘴気を浄化する祈りの力を授けたと言う。
 人々も祈るようになった数万年後――瘴気溜まりはこの世から消滅した。

 まるで神の怒りと悲しみが、癒されたかのように。

 今では瘴気溜まりには、花が咲くと言う不思議な場所だった。取っても、取ってもまた、咲き。花が絶えることはない。
 始めこそ感謝していた人々はしだいに恐れ、その場所を崇め触れることを控えたと言う。――そこは、美しく、はかなく、訪れる人々には永遠を約束された美しさと、なぜか悲しみを思い出すと、言葉にもできず遠ざけた。
 その判断は、正しかったのだろう。

 魔女は、優しくも、厳しい存在であったから。人とは相容れない、とも言うべきだったか。
 それでも彼女は世界を浄化するほどに、人を愛し、見捨てはしなかったのだろう。――時折、その行動力と奇行に呆れながらも。



 今日も世界には、喜びも、悲しみも、生も、死も、すべて繰り返されていた。どこかに終わりを求めて、繰り返す。

 終わりのない世界の完成を待つのは、永遠を生きる、魔女なのかもしれない。

2017.06.11

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